~終了しました~
シンポジウム・シリーズ〈批評:その文化芸術活動に於ける力〉
批評シンポジウム ポスター
【大阪シンポジウム】〈音楽批評に何ができるのか?〉
2015年1月5日(月)18:30~20:30
グランフロント大阪北館タワーB 10階
ナレッジキャピタル カンファレンスルーム タワーB Room B05+B06
【東京シンポジウム】〈現代の音楽を巡る言説の半世紀 1965-2014〉
2015年1月11日(日)15:00~17:00
お茶の水女子大学 共通講義棟2号館102室
(趣旨:近藤譲)
批評は、文化的生産物やその文化的コンテクストへの、享受者による解釈と評価の表現です。そしてそれは、生産物の創造(創作、演奏、上演、等)と供給(文化事業の企画と実施、出版、等)と同じ程度に、文化芸術活動を動かす大きな力[であるはず]であり、この享受者の表現は、実際に、文化的生産物の創造と供給にも大きな影響を与えてきました。それにも拘らず、批評というものについての真剣な議論(即ち、批評についての批評)は、これまであまり行われてきませんでした。その背景には、多分、一部には、これまでの芸術批評が(少なくとも19世紀以降の西洋の芸術活動に於いては)ジャーナリズムと強く結びついてきたために、芸術運動のプロパガンダや当代の流行嗜好の表明、つまりは、単に時事的な現象を扱うものであるに過ぎないという印象があること、又、一部には、「批評」の概念が実は非常に広範にわたるものであるために、それについての議論の的を絞ることが難しい、といった事情があったのかもしれません。しかし、たとえそうした困難を払拭し得ないとしても、批評についての真剣な議論を避け続けることは、建設的な姿勢ではありません。特に、相対主義的な多文化併存的状況の中にある今日の私たちにとって、文化芸術活動を組織的に考察し、推進していくためには、批評とそれが果たし得る文化的・社会的役割の検討と再評価が喫緊の課題となっているように感じられます。昨年度のシンポジウム・シリーズに引き続き、本年度は、異なる視点から2回の議論を重ねることによって、批評の現状とその力の可能性を探っていきたいと思います。
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【大阪シンポジウム】〈音楽批評に何ができるのか?〉
2015年1月5日(月)18:30~20:30
グランフロント大阪北館タワーB 10階
ナレッジキャピタル カンファレンスルーム タワーB Room B05+B06
出演者(五十音順)
伊東信宏(大阪大学教授)
岡田暁生(京都大学人文科学研究所教授)
福中冬子(東京藝術大学准教授)
細川周平(国際日本文化研究センター教授)
司会:近藤譲(作曲家、お茶の水女子大学名誉教授)
昨年度の大阪でのシンポジウムに引き続き、音楽批評の実践に携わっている論客を中心としたパネラーによって、今日の音楽批評がどのような文化的・社会的役割を持ち得るのか(或いは、持つべきなのか)について議論します。
※【大阪シンポジウム】の参観をご希望の方は、お名前とご連絡先を明記の上、お茶の水女子大学アートマネジメント事業推進室まで、メールまたはFAXにてお申し込みください。
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【東京シンポジウム】〈現代の音楽を巡る言説の半世紀 1965-2014〉
2015年1月11日(日)15:00~17:00
お茶の水女子大学 共通講義棟2号館102室
出演者(五十音順)
石塚潤一(音楽批評家)
木村元(編集者、株式会社アルテスパブリッシング代表)
長木誠司(東京大学教授)
沼野雄司(桐朋学園大学教授)
司会:近藤譲(作曲家、お茶の水女子大学名誉教授)
1960年代後半は、日本の現代音楽に大きな影響を与えたレイボヴィッツの『シェーンベルクとその楽派』の日本語訳や、柴田南雄の『西洋音楽史:印象派以後』が出版された時期です。その時から今日まで、現代の音楽(必ずしも「現代音楽」に限るわけではありません))を巡る諸々の言説とそれに係わる状況(書物、雑誌、批評、研究、言説を伝える出版メディアやジャーナリズム等)を再考することで、それらの言説が現代の音楽の創造(作曲と演奏)と聴取(或いは、受容)、そして現代の音楽文化にどのような力を及ぼしたのか(或いは、及ぼさなかったのか)、そして、今後それはどのようなことになり得るのかを論じます。
※【東京シンポジウム】の参観の事前申込は不要です。当日は南門は閉門しておりますので、春日通り沿いの正門をご利用ください。
※【大阪シンポジウム】【東京シンポジウム】ともに入場無料です。